カメラ関連の精密部品向け洗浄機

現在、カメラは一眼レフカメラやデジタルカメラのほか、スマホに搭載されているカメラなどさまざまな種類があり、その部品もそれぞれ数多くあります。さらには、そのほぼ全てが精密部品に分類されるなど、カメラ部品の製造ラインにおいては洗浄機も製品の品質を左右する重要な工程になっています。

カメラの製造工程で求められる精密部品洗浄機とは？

カメラにはレンズ・プリズム・ミラー、そしてガラス基板や絞りなど複数の精密部品からなっています。
その中でも特に、レンズには光が正しく透過するためにコーティングが施されており、表面の状態がとても大切になります。
また、複数の素材で構成されていることから、カメラ部品洗浄する際はそれぞれの素材に負担がかからないような手段を選ぶ必要があります。
カメラを販売するにあたっても、製造ライン上でレンズなどに付着した埃や汚れなどは必ず洗浄しなくてはなりません。

カメラ部品の製造工程で除去すべき対象物とは？

洗浄機で除去すべき主な対象物は以下の通りです。

• パーティクル（塵）
• 研磨剤のピッチ
• その他不純物

パーティクル（塵）

カメラ部品の製造ラインではパーティクル（塵）や異物を除去するプロセスが含まれています。
パーティクルは設備周辺の人や物から発生することが多く、その塵や埃が作業着に付着して運び込まれたり、また、洗浄剤に混入している場合もあります。
パーティクルには洗浄剤や水に溶けない物質が含まれていることもあることから、化学的作用での除去だけではなく、塵や埃をカメラ部品から遊離させる物理的作用で除去することも考えなくてはなりません。

研磨剤のピッチ

レンズを磨く際には「ピッチ」と呼ばれる研磨剤を用います。研磨用ピッチにはアスファルト系・ウッド系・レジン系などさまざまな種類があり、対象とするレンズによって使い分けられています。
カメラ部品の製造ラインではこの研磨用ピッチの残存物も綺麗に取り除く必要があります。ただし、研磨用ピッチの種類は前述した通り複数あるので、それぞれに適した洗浄方法で除去しなくてはなりません。

その他の不純物

パーティクルやピッチのほかにも、カメラ部品には製造ラインにおいて色々な不純物が付着している可能性があります。
カメラが出荷される前に、こうした不純物は純水などを用いて完全に取り除かれます。

カメラ部品の製造工程に用いられる精密部品洗浄機

2023年10月25日に「精密部品洗浄 カメラ」で検索してヒットした商品を上位から3つ紹介します。

ドライアイススノー精密洗浄装置

ドライアイススノー精密洗浄装置はパーティクルや不純物などの微細な汚れを対象にダメージを与えることなくドライ洗浄することができます。
例えばスマホに搭載されたカメラの手振れ補正VCMの部品に対しても、パーティクルのドライ洗浄に用いられています。従来のエアブロー洗浄では落とし切れないミクロンやサブミクロンの異物を除去が可能です。

ドライアイススノー精密洗浄装置の一例

引用元：エア・ウォーター株式会社公式HP
https://site.awi.co.jp/product/quicksnow/case/case2.html

超音波自動洗浄装置

超音波による洗浄では、一般的に水や洗浄液などの中に超音波を伝わらせ、その力と作用によって不純物が取り除かれます。
また、特に超音波自動洗浄装置では洗浄だけでなく、その後のすすぎや乾燥までが自動的に行われます。

超音波自動洗浄装置の一例

引用元：島田テクノロジー株式会社公式HP
http://www.clean-s-tec.co.jp/camera_parts/

全自動純水洗浄装置

全自動純水洗浄装置はパーティクル除去を始め、さまざまな精密部品の洗浄に対応している洗浄システムです。
純水を用いた全自動洗浄によって連続稼働を実現でき、溶剤を用いない低温乾燥や真空乾燥が搭載されているほか、クリーンルームに対応している装置などさまざまな機能を持ち合わせています。

全自動純水洗浄装置の一例

引用元：サクラ精機株式会社公式HP
https://www.sakurajp.com/products/product01.php?id=industry17