電子部品向けの精密部品洗浄機

電子部品の製造工程で求められる精密洗浄とは？

プロセスごとのこまめな洗浄が重要

電子部品は製造の工程で多くの洗浄工程があります。例えば半導体ではプロセスごとに洗浄を実施し、表面のゴミや汚れを除去していきます。洗浄がしっかり行われていないと、設計や品質に影響を及ぼす恐れがあるため、電子部品の製造工程では精密洗浄が重要です。精密洗浄は製品の品質と製造コストの削減にもつながります。

電子部品で除去すべき対象物とは？

• パーティクル
• 金属
• 有機物・細菌
• 油脂
• 自然酸化膜

パーティクル

電子部品は空気中を浮遊しているナノメートルサイズという、微小のゴミやチリが付着しても、回路不良などの不具合を起こすリスクがあります。ナノメートルサイズのパーティクル除去を行うためには、精密洗浄が必要です。

金属

シリコンウエハを搬送する装置、薬液に含まれる重金属などを発生源とする金属も除去対象物です。搬送装置は金属パーティクルを抑制するよう設計されていますが、それでも落としきれないため、しっかり除去する必要があります。

有機物・細菌

空気中を漂う有機物や細菌も精密洗浄で除去します。有機物はクリーンルームで使われている内装剤や接着剤、排出される炭化水素化合物、シリコンウエハの搬送装置などが発生源として考えられます。細菌はクリーンルームでほぼ除去できますが、フィルタから侵入することもあるため、洗浄して除去します。

油脂

人の汗に含まれる皮脂や脂分なども除去対象物です。これらも積層や設計に影響するため洗浄して取り除きます。

自然酸化膜

シリコンウエハ上に形成されたシリコン膜である自然酸化膜は、放置するとナノメートルサイズの薄い酸化膜になります。

自然酸化膜は絶縁体であるため再汚染を予防してくれますが、意図した製造物をつくるには妨げとなるため、除去する必要があります。

電子部品の洗浄に用いられる精密部品洗浄機

2024年12月5日にGoogleで「電子部品 精密洗浄機」と検索し、部品洗浄が可能な精密洗浄機、上位3社を紹介します。

AQUAPASS

水中で連続的に超音波を当て、優れた洗浄力を発揮します。ほかの洗浄機では落ちにくかった指紋、パーティクル、ICチップに支障をきたすイオンコンタミネーションに高い除去効果があります。溶剤を使わず循環処理ができるため、洗浄・排水コストを削減できます。

アクアパスの一例

引用元：アクアパス公式HP
https://www.aquapass.co.jp/product/portfolio.html

炭化水素洗浄機

電子部品系・光学部品系の各種ワークの精密洗浄から乾燥までをワンストップで行える洗浄機です。高精度洗浄を実証する超音波洗浄から真空乾燥システムで、歩留まりアップと高いスループット化を実現。ユニット化により省スペース・省エネ設計のコンパクトで多彩なシステムを構築しています。

炭化水素洗浄機の一例

引用元：森合精機公式HP
https://www.morigoseiki.co.jp/mcs/

水・純水洗浄装置 YWシリーズ 全自動純水洗浄装置

イオンコンタミ・パーティクル除去などの精密洗浄に対応した洗浄システムです。HDD部品、ガラス、BGA、CSP基板など高い清浄度が求められる洗浄部品に使用できます。

クリーンルーム向けのコンパクト設計で、高速大量処理の自動機から少量処理の手動機まで対応しています。

水・純水洗浄装置 YWシリーズ 全自動純水洗浄装置の一例

引用元：サクラ精機公式HP
https://www.sakurajp.com/products/product01.php?id=industry17