太陽光発電の太陽電池向け精密洗浄機

太陽電池は現在、結晶シリコンを利用したものが一般的で、性能を高めるためには表面処理技術が大きなカギを握ります。特に洗浄工程は重要で、その後のエッチング工程に影響を及ぼします。ここでは、太陽電池向け精密洗浄機の紹介をしています。

太陽電池の製造工程で求められる精密部品洗浄機とは？

太陽電池の製造過程

太陽電池はシリコンを原料としたシリコンウェハでできており、シリコンウェハの製造工程にはスライス、洗浄、エッチング工程があります。いずれの工程においても表面処理が重要で、洗浄工程の性能が品質を大きく左右します。

洗浄工程の重要性

シリコンウェハは、シリコンの塊（インゴット）を薄くスライスして製造します。インゴットをスライスする際に発生した汚れ、砥粒、クーラント、シリコン粉などを除去するため洗浄が非常に重要です。

不要物が残ってしまうと、太陽電池の性能や耐久性に影響を与え、効率が悪くなり短命の製品になってしまうおそれがあります。

太陽電池の製造工程で除去すべき対象物とは？

• 砥粒
• クーラント
• シリコン粉　

砥粒

遊離砥粒方式でインゴットをスライスする際、炭化ケイ素などの砥粒を使用します。スライス後のシリコンウェハに砥粒が残るため、洗浄して除去する必要があります。

クーラント

インゴットスライス方式には遊離砥粒方式と固定砥粒方式の2種類があり、どちらの方式もクーラントをかけながらスライスしスライス後、洗浄が必要です。

シリコン粉

インゴットはシリコンの塊なので、スライスすることで削ったシリコンの粉が出ます。スライス後のシリコンウェハにも付着しているため、洗浄して取り除かなければなりません。

洗浄が不十分だと光の吸収に悪影響を与えるおそれがあり、太陽電池の変換効率を低下させてしまいます。

また残留物が電気的な障害物となり、電流の流れを妨げると、太陽電池全体の性能・効率が低下します。耐久性にも影響を及ぼすことが考えられ、いかに洗浄工程が重要かがわかります。

太陽電池の製造工程に用いられる精密部品洗浄機

Google検索で「太陽高発電　精密洗浄機」と検索し、公式HPで対応する洗浄部品が太陽電池と記載のあった上位3社を紹介しています。（2024年8月30日調査）

太陽電池シリコンウエハー洗浄機

完全オーダーで細かなニーズに対応できる洗浄機です。粗洗浄装置と仕上げ洗浄装置に分けて洗浄し、シリコンウエハーを傷めず精密搬送します。自動消火装置の搭載、防爆構造も可能です。

太陽電池シリコンウエハー洗浄機の例

引用元：特機工業株式会社公式HP
https://www.tokki-kk.jp/products/unit_solar.html

水・純水洗浄装置YWシリーズ全自動純水洗浄装置

イオンコンタミやパーティクル除去など、精密洗浄に対応した洗浄システムです。クリーンルーム向けに配慮されたコンパクト設計で、高速大量処理の自動機から、少量処理の手動機までさまざまな用途に対応します。

水・純水洗浄装置YWシリーズ全自動純水洗浄装置の例

引用元：サクラ精機株式会社公式HP
https://www.sakurajp.com/products/product01.php?id=industry17

ソーラーパネル向き製品・枚葉式洗浄装置

接触式・非接触式を含む幅広い洗浄方式から、ニーズに合わせた構成が提案できる洗浄装置です。メンテナンス性、コストパフォーマンス性に優れ、ソーラーパネル等の製造に適しています。

ソーラーパネル向き製品・枚葉式洗浄装置の例

引用元：ICM株式会社公式HP
http://www.icm-worldwide.co.jp/wash/wash03.html