精密部品洗浄機には、さまざまな洗浄方式があります。
代表的な5つの方式の精密部品洗浄機について、詳しくまとめました。
ドラム式の精密部品洗浄機がワークを洗浄する基本的メカニズムは、ドラム式洗濯機と同様、回転するドラム装置の内部で洗浄や乾燥を行います。
洗浄ドラムと乾燥ドラムはそれぞれ独立していて、溶剤を使わず水だけで洗浄できる機種もあります。
ドラム式精密部品洗浄機の中には、1回転の中でシャワー洗浄と浸漬・揺動洗浄、流水洗浄を同時にできるなど、素早く高い洗浄力を実現できる機種もあるのがメリット。
一方、ドラム内部は曲面になっているため、回転中にワークの端はドラムと接触します。ワーク同士の接触がある点も、部品の特性によってはデメリットとなり得るでしょう。
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コンベアでワークを搬送しながら、上からのスプレーによる洗浄と、水切りや乾燥までの工程を進行。洗浄は多層化されているのが一般的で、連続処理が可能なネットコンベアと、ピッチ送り搬送と呼ばれ治具を使う1個流しとに、ワークの搬送方法が大別されます。
治具を使うコンベア式精密部品洗浄機は、ピッチ搬送でワークを都度停止させて向きを変えるなど、より丁寧な洗浄ができる強みがあります。洗浄ノズルを切り替えることで効率化アップも期待できます。
ただし、洗浄ノズルからの噴射角度やコンベアの停止精度など、洗浄機の高い動作制御が求められます。部品を治具に入れる手間が発生する点もデメリットと言えるでしょう。
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洗浄・水切り・乾燥といった工程及びその方法を複数組み合わせられるのが、インデックス式精密部品洗浄機の特徴。機種によりステーション数は異なりますが、治具を利用した1個流しによりワークを搬送、ギヤやプーリーといった部品の洗浄に使われています。
複数の洗浄工程を1台の精密部品洗浄機で完結できますし、洗浄にしろ水切りにしろ、インデックス式はバッチ式よりも高い効果が期待できます。ワークは同じ箇所から投入と取出の両方ができるため、作業範囲がコンパクトになるのもメリットです。
なお、インデックス式のスペックを十分に発揮させるには当該ワークの専用治具が必要となるなど、カスタマイズをするケースも珍しくありません。
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洗浄のためのタンクが1槽だけで、複数のワークを入れて、水切りまでを行うのがバッチ式精密部品洗浄機。洗浄は浸漬で、水切りはエアブローなどによります。部品製造の途中工程で簡易的な洗浄用途で使われるケースが多いのも特徴です。
タンクが1槽だけのため、ほかの方式の精密部品洗浄機と比べると筐体はコンパクトで、省スペース化が可能。導入コストも比較的抑えることができるといった点がバッチ式のメリットです。
一方、水切り機能があるといっても簡易なもので、ワークを乾燥させるには別途装置が必要となる点はデメリットといえます。
ワークを入れたカゴをライン上で移動させて、複数の工程ごとに昇降・横行させてそれぞれの洗浄や乾燥などを行うのがラインバッチ式。スプレー洗浄だけでなく超音波洗浄や電解イオン水洗浄を組み合わせることで、精密バルブのウォーターマーク対策などにも対応できる機種があります。
形状が複雑なワークの洗浄で、カゴの向きを変えたり洗浄液に浸漬させたりといった異なる洗浄方法を施すことで、洗浄の精度を高められるのがラインバッチ式の大きなメリット。
ただし、設置面積が大きくなる点や、複数の洗浄工程を通すことによって洗浄時間が長めになる点はデメリットにもなり得ます。
上で触れた5つ以外にもドライアイス式やモジュール式といった異なる方式の精密部品洗浄機があります。ドライアイス式は、ワークにドライアイスを噴射して熱収縮させ、付着物をドライアイスとともに剥離するという仕組み。モジュール式は、洗浄・乾燥・搬送といった機能を個別モジュール化して、用途に応じて工程を組み合わせられる精密部品洗浄機です。
ドライアイス式は金型洗浄に利用されるケースが多く、母材をキズづけずに洗浄できるメリットがある反面、作業時間の長さや手間がボトルネック工程となる可能性もあります。
モジュール式は用途に合わせた洗浄工程を都度セッティングできるという点がメリットですが、設置面積が広い点はデメリットにもなり得ます。
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対象の 部品サイズ |
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使用する洗浄剤 |
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