洗浄剤には水系や準水系、炭化水素系といったさまざまな種類があります。
水系洗浄剤とは、洗浄剤の主成分が水という意味であって、純水だけを意味するものではありません。
水の成分比は幅広く、20%のものもあれば80%のものもあります。水系洗浄剤はアルカリ性・中性・酸性に分類され、アルカリ性と中性が脱脂や切粉・ホコリの除去など、酸性はメッキ処理の前洗浄やスケール除去などが主な用途となります。
水系洗浄剤の大きなメリットは、不燃性や毒性の低さなど安全性の高さと、水を主成分とする分、比較的低コストになるという点。
利用できる洗浄方法も幅広いといった特徴もあります。
デメリットになるのが、乾燥に時間がかかるという点や、ワークが金属の場合にサビ対策が必要となること。
リサイクルができないので排水処理もケアしなくてはなりません。
準水系洗浄剤とは、水と有機溶媒とが半々程度の比率で配合されているもの。有機溶媒の例としてはアルコールやグリコールエーテルなどが挙げられます。
準水系洗浄剤の主な用途はワークに付着した非鉱物油系切削油の洗浄。これは、水系洗浄剤と比べて準水系洗浄剤の方が油分溶解力に優れているという特性を持っているためです。
準水系洗浄剤は毒性が低く引火性がない点など水系洗浄剤と同様の使い勝手のよさがある上、油汚れに強くリンス工程で純水を利用できるといったメリットがあります。
リサイクルができず排水処理や防錆対策が必須といったデメリットも水系洗浄剤と共通するもの。加えて準水系洗浄剤はランニングコストが高めとなりますし、可燃性だと消防法対応もしなければなりません。
溶剤系洗浄剤は成分比で有機溶媒がメインとなるもの。非水系洗浄剤と表記されることもあります。
有機溶媒は溶剤系(アルコール系・塩素系・フッ素系・臭素系)と炭化水素系(イソパラフィン系・ノルマルパラフィン系)とに分類されるため、溶剤系洗浄剤は炭化水素系を除く有機溶剤系洗浄剤を意味する場合もあります。
溶剤系洗浄剤は油分の溶解力が高いため、ワークに付着した脱脂や切粉の除去では優れた洗浄力を発揮するのがメリット。水系洗浄剤よりも乾燥性がよい点も見逃せません。
溶剤系洗浄剤はリサイクル可能なものもあるのですが、コストは高めになる点は要注意。引火性や毒性、環境規制など成分次第で取扱が難しくなることも憶えておきましょう。
精密部品洗浄機の中には、洗浄剤を使わず水だけで十分な洗浄力を発揮できる機種もあります。
洗浄剤を使わないことでランニングコストを大幅に削減でき、環境にも優しい点が特徴です。
ワークの洗浄要件によっては適合しない場合もありますが、製造ラインの中間洗浄など用途によっては十分な洗浄力を発揮できます。
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使用する洗浄剤 |
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